コラム

FX 入門書籍 影響を受けた本①


数あるFX関連書籍の中から、私が実際に影響&感銘を受けた書籍をご紹介します。テクニカルトレードの礎となった珠玉の書籍たちです。是非とも参考にしてみてください。今までに50冊くらい読んだかと思います。そんな個人ランキングの中でのぶっちぎり1位書籍がこちらです。

1冊目:『マーケットのテクニカル分析』-トレード手法と売買指標の完全総合ガイド –

1冊目:『マーケットのテクニカル分析』-トレード手法と売買指標の完全総合ガイド –

ジョン・J・マーフィー著 Pan Rolling社 出版

1986年の出版以来、現代に至るまで改訂を重ね増版、世界中で読み続けられており、この本の中にはテクニカル分析の全てが書かれています。これを読めば勝てる手法をマスターできる。という訳ではありませんが、別の記事でも私が幾度も唱えている「トレードは環境認識こそ全て」という捉え方はこの本の影響が大きいです。最適解を得るためにはまず分析スキルが必須です。あなたがテクニカルトレーダーなのであれば、この一冊を通して、「相場の仕組み」を理解することを強くオススメします。初心者トレーダーの多くは、まず勝てる手法、勝てる方法、から入ります。ここにまず第一の落とし穴もしくは第一関門が待ち構えています。テクニカル分析に於いては、勝てる手法は確かに存在しますしむしろ沢山あります。それらの大半はググれば誰にでも見つけられる手法ばかりです。しかしそれら勝てる手法を理解したとて思うように勝てない原因は、「手法しか知らない」からです。その勝てる手法を実際に使いこなすためには「環境認識力=分析力」を修得していく中で、「相場の仕組み」を知る必要があるのです。ガチオススメです。テクニカルトレーダーなら理論武装しましょう。至ってシンプルです。理解すればするほど強くなります。


目次

『マーケットのテクニカル分析』-トレード手法と売買指標の完全総合ガイド –

ジョン・J・マーフィー著 Pan Rolling社 出版
第1章 テクニカル分析の哲学
第2章 ダウ理論
第3章 チャートの仕組み
第4章 トレンドの基本概念
第5章 主要な反転パターン
第6章 継続パターン
第7章 出来高と取組高
第8章 長期チャート
第9章 移動平均
第10章 オシレーターとコントラリーオピニオン
第11章 ポイント・アンド・フィギュア
第12章 ローソク足 グレッグ・L・モリス
第13章 エリオット波動理論
第14章 サイクル
第15章 コンピューターとトレードシステム
第16章 マネーマネジメントとトレード戦術
第17章 株式と先物の関連性―市場間分析
第18章 株式市場の指標
第19章 要点整理―チェックリスト

付録A 上級テクニカル指標 トーマス・E・アスプレイ
付録B マーケットプロファイル デニス・C・ハイネス
付録C トレードシステム構築の要点 フレッド・G・シュッツマン
付録D つなぎ足 グレッグ・モリス
用語集
参考文献
資料・ソース

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の表紙は捨ててしまいましたが、かなり読み込みました。記憶に留めるために書き込みます。修得できるなら何でもいいです。これはテクニカルトレーダーにとっての聖書です。

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2冊目:『実践FXトレーディング』-勝てる相場パターンの見極め方-

イゴール・トシュチャコフ著 Pan Rolling社 出版

こちらの書籍は少しばかり難解な言い回しもありますが読み進めると慣れます。1冊目の『マーケットのテクニカル分析』がテクニカルトレード分析の基礎を網羅しているのに対し、こちらの

『実践FXトレーディング』は、もっと実践的手法に触れています。ここで入ってここで出る。こう来たらこう切り返す的な図説が多く、手法について解説しています。イグロックメソッドという著者の相場哲学が織り込まれた珠玉の一冊です。ネットで拾える”FX 勝てる手法” を闇雲に真似るのではなく、その手法と着想の源流から辿る方がしっくり来ます。いつかゆっくり原文で読みたい本でもあります。

目次
パート1 新人トレーダーへのアドバイス

第1章 はじめに
第2章 取引口座を開く
第3章 適切な取引会社を選択する

パート2 取引手法を開発する

第4章 投機取引における心理的課題
第5章 裁量トレードとメカニカルトレー
第6章 テクニカル分析とファンダメンタル分析

パート3 イグロック・メソッド

第7章 イグロック・メソッドの発想の原点
第8章 テクニカル分析を利用して確率を評価する
第9章 基本的なトレード戦略とテクニック
第10章 トレードする通貨ペアを選ぶ
第11章 マネーマネジメントのルールとテクニック
第12章 相場の動きとトレーダーの規律

パート4 イグロック・メソッドによる短期トレードとデイトレードの戦略

第13章 デイトレードプランの原則
第14章 仕掛け
第15章 手仕舞い
第16章 タイミングの重要性
第17章 中央銀行介入時のトレード戦略

パート5 短期トレードとデイトレード用テンプレート

第18章 平均値幅に基づくテンプレート
第19章 テクニカル・フォーメーションに基づくテンプレート
第20章 トレンドライン、サポート、レジスタンスに基づくテンプレート
第21章 サンプルトレード

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3冊目:『デイトレード』-マーケットで勝ち続けるための発想術 –

3冊目:『デイトレード』-マーケットで勝ち続けるための発想術 –

オリバー・ベレス 著 日経BP 出版

これはトレーダーにとって最も有名な一冊でしょう。唯一装丁がカッコいいのも売れている理由な気がします笑。投資書籍の装丁は基本全部ダサいです。そして実践的なことは何ひとつ書いてありませんが、トレーディングにおける心の在り方の重要性をこれでもか!と説いています。主にメンタルに関する内容なので自分の弱さに直面して諦めそうになった時、この本が心の支えとなるでしょう。逸話形式で構成されているので一度読了してしまえば、あとは何ページから読んでも構いません。私は常時ベッドの書籍コーナーに置いてあり、サウナに持ち込むこともあります。ランダムにページを開いて読み返す度に初心を思い出したりと戒めになってくれます。

テクニカル分析系書籍ではありませんが、トレーダーの心得を培ううえでの金字塔です。

目次

第1章 トレーディングの勝者への誘い―熟練したトレーダーの世界を理解する
第2章 優れたトレーダーへの精神修行―トレーディング行動を修正する鍵
第3章 「逆境」と「損失」―トレーディングで成功するための必要条件
第4章 真の勝者を目指すトレーニング―失ったマネーと時間を取り戻すために
第5章 トレーディングにおける7つの大罪―いかに戦い、打ち勝つか
第6章 熟練トレーダーへの道―成功をつかむための12の法則
第7章 究極のトレーダーの秘密―すべてのトレーダーが知るべき15の掟
第8章 10の教訓―究極のトレーダーになるために
第9章 究極のトレーダーから最後の言葉

例えば、今テキトーに『デイトレード』開いてみました。↓

“熟練は力を身につけるサナギの期間を必要とする。これを理解することができた者は生き残る確率が高い。勝つためには生き残らなければならない。”  いやはや響く言葉が目に飛び込んで来ました。これでまた初心に立ち返れます。

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以上、3冊を挙げさせて頂きました。どれも本当に良書です。結局パンローリング社の邦訳本が王道です。是非テクニカル分析に関する古典を何冊か読むことを強くオススメします。決して安くはありませんが600Pほどあるので逆にお得感があります。パンローリング社, ウィザードリーシリーズ等、名著が多いです。そして公共図書館にも絶版のパンローリング社書籍があったりします。以前、都内駒沢にある図書館で1970年代に出版されたエリオット波動論を見つけたことがあり興奮したのを覚えています。今尚現役テクニカルトレーダー達が用いる手法の数々は50年以上前に考案された分析方法であるという事実に触れるだけでも、日々の分析方法に説得力が増しますよ。私の主軸であるライン分析・チャネルラインも1970年代から姿形を全く変えることなく、そのまま使われています。次回は4位以降をご紹介したいと思います。